「あれ、Tabキーが反応しない!?再起動しても直らない!」そんな状況でお困りでしょうか?
Tabキーは予測変換やショートカットキーとしてよく使用するので、反応しなくなると、不便ですよね。
この記事では、Tabキーが反応しない時の対処法を分かりやすく解説します。
また、最後の方にTabキーをCapsLockキー(Tabキーのすぐ下にある)で代替する方法も解説しています。
参考になれば幸いです。

先ずは原因の切り分けから
Tabキーが反応しなくなる原因は、大きく分けてハードウェア(キーボードの物理的な問題)とソフトウェア(プログラム上の問題)の2つが考えられます。
どちらの問題なのかを正確に把握するために先ずは問題の切り分けを行いましょう。
原因の切り分け方は以下の2つご紹介します。やりやすい方で試してみてください。
- A: スクリーンキーボードで確認する
- B: 別のキーボードを接続して確認する
A: スクリーンキーボードで確認する

Windows 10/11には、画面上で操作できる仮想キーボード「スクリーンキーボード」が搭載されています。これを使って、Tabキーの機能が正常かどうかを確認できます。
スクリーンキーボードの起動方法を2パターンご紹介します。
パターン①:キーボードショートカットで開く

スクリーンキーボードを開くショートカットは「Ctrl + Windowsキー +O(アルファベットのオー)」です。
3つのキーを同時押しすると開きます。キーボードの不調で開けない場合は、次のパターン②をお試しください。
パターン②:設定画面から開く


アクセシビリティをクリックして

スクロールすると下の方にキーボードという項目があるのでクリック。

スクリーンキーボードの項目でトグルをクリックするとオン/オフが切替できます。

Tabキーが反応するかをスクリーンキーボード上で確認してみる
スクリーンキーボードが起動したら、メモ帳などにスペースを打ち込んでみましょう。
スクリーンキーボードでTabキーが正常に反応する場合は、ソフトウェア側の設定や不具合が原因である可能性が高いです。
逆に、スクリーンキーボードでTabキーが正常に反応しない場合は、ハードウェア側の問題である可能性が高いです。
B: 別のキーボードを接続して確認する

別のキーボードでも動作確認することで原因の切り分けに役立ちます。
可能であれば、USB接続の外付けキーボードをパソコンに接続してTabキーが反応するか確認してください。
外付けキーボードのTabキーが反応する場合、元のキーボードのハードウェアに問題がある可能性が高いです。両方のキーボードでTabキーが反応しない場合は、ソフトウェアの問題である可能性が高くなります。
次のセクションからは、それぞれの問題に対する具体的な解決策を説明していきます。
ハードウェアの問題と解決策
問題の切り分けの結果、ハードウェアに原因がありそうだと判断された場合、以下の解決策を試してみましょう。
1. ホコリや異物のつまり:キーボードのクリーニング

Tabキーの下にホコリや小さな異物が入り込んでいることがあります。これらを取り除くことで解決する場合があります。
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- パソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜きます。ノートPCの場合はバッテリーを外しておきます。
- エアダスターを使用して、キーの隙間からホコリを吹き飛ばします。
- 綿棒などにアルコールを少量つけ、キーの周りを丁寧に拭きます。
- 乾いた柔らかい布で仕上げに拭きます。
キーキャップの取り外しと清掃(上級者向け)
注意:この方法は経験者や自信がある方のみ行ってください。不適切な作業でキーボードを損傷する可能性があります。
- キーキャップリムーバーを使用するなどして、Tabキーを慎重に取り外します。
- キーの下にあるメカニズムを確認しながら、破損や異物がないか調べます。
- 問題がなければ、部品を清掃します。
- キーキャップを元の位置に戻します。
これを機にTabキー以外も綺麗にしたい場合は全部外して一気に清掃してしまうのもありですね。

分解する場合は元の状態の記録を保存するためにこのように写真を撮っておくといいです。

2. Tabキー部品の破損や変形による接触不良
Tabキーに無理な力が加わったり、強い衝撃を与えたりした場合、キーの内部部品が損傷している可能性があります。
キーボードのキー部分の部品(ノートPCの例)は以下の3つが挙げられます。
- キートップ: キーの表面部分。Tabキーは少し横長の形状をしている。
- パンタグラフ: キーを押した際に動作するバネ構造。横から見るとX字型になっている。
- ラバードーム: キーを押した際の衝撃を吸収するゴム製の部品
エレコム公式サイトより引用:
https://www.elecom.co.jp/pickup/contents/00056/basic01/
これらの部品が破損すると、キーが反応しなくなることがあります。
- ノートPCの場合
- 部品の取り寄せ&自分で交換
- 本体ごと修理に出す
修理費用が高額な場合は、外付けキーボードを使用するか、PCの買い替えを検討します。
- デスクトップPCの場合
- 部品の取り寄せ&自分で交換
- キーボード自体を交換。こちらは比較的安価で容易に解決できます。
メーカーに取り寄せができない場合はフリマサイトなどを探してみると見つかるかもしれません。
上記対応が難しければ、買い替えか、別のキーで代替する(後述)のを検討しましょう。
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買い替えの際はぜひ下記の記事を参考にしてみてください。
3. キーボードの土台や基盤の損傷
キーボードの土台が損傷しているとTabキー内の部品が上手くはまらず、接触不良になる可能性があります。
また、基盤の接点が劣化・損傷している場合は、回路が機能しないといった根本的な原因の可能性があります。
この場合は、部品の交換というよりも、キーボード自体を交換するまたは後述する方法で別のキーで代替するのがよさそうです…。
※買い替えをご検討の場合は下記の記事を参考にしてみてください。

4. 予防策は日常的なメンテナンス
将来的な問題を防ぐために、以下の予防策を講じましょう。
- 定期的にキーボードの清掃を行う。
- 飲み物をキーボードの近くに置かない。
ハードウェアの問題は、適切なクリーニングや部品の交換で解決できることが多いです。ただし、自己解決が難しい場合は、専門家やメーカーのサポートに相談することをおすすめします。
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ソフトウェアの問題と解決策
ハードウェアに問題がない場合、Tabキーが反応しない原因はソフトウェアにある可能性があります。以下に主なソフトウェアの問題とその解決策を説明します。
1. Windowsの設定の問題:フィルターキー機能の無効化
フィルターキー機能が有効になっていると、キーの反応が遅くなることにより、Tabキーが反応しないように感じる場合があります。以下の方法で確認してみてください。
確認手順:


アクセシビリティをクリックして

スクロールすると下の方にキーボードという項目があるのでクリック。

「フィルターキー」の項目でトグルをクリックするとオン/オフが切替できます。

2. キーボードドライバーの問題
ドライバーが古くなったり、破損したりすると、キーボードの一部が正常に機能しなくなることがあります。
- デバイスマネージャーを起動
Windowsキー + X
を押して「デバイスマネージャー」を選択
- ドライバの更新(もしくは再インストール)
- キーボードのドライバを右クリックして「ドライバーの更新」を選択し、最新のバージョンに更新」をクリック
- 再インストールする場合は、「デバイスのアンインストール」を選択し、「アンインストール」をクリック選択。※完全に削除するわけではないので「このデバイスのドライバーを削除しようとしました」にはチェックを入れない
- Windows Updateもチェック
- 一部のドライバはWindows Updateでも更新されるため、
設定 > 更新とセキュリティ > Windows Update
でも更新プログラムを適用しておく
※IMEの問題の場合はWindowsアップデートが関わっている可能性もありますので更新プログラムが溜まっている場合はアップデートしてみましょう。
- 一部のドライバはWindows Updateでも更新されるため、
3. ソフトウェアの競合
特定のソフトウェア(特にカスタマイズツールや入力支援ソフト)がTabキーの機能を妨げている可能性があります。
- 最近インストールしたソフトウェアがあれば、一時的にアンインストールしてみます。
- セーフモードでPCを起動し、Tabキーが機能するか確認します。
- 問題のあるソフトウェアを特定できたら、更新版をインストールするか、代替ソフトを検討します。
TabキーをCapsLockで代替する方法
CapsLockキーは元々Shiftキーを押さなくても大文字を入力できるようにするためにあるものです。
しかし、実際に利用する人は少数派かと思います。(むしろ、プログラマなどは設定をカスタマイズしてCapsLockキーに別のキーを割り当てている人が多い印象です。)
そこで、今回はTabキーをCapsLockで代替する簡単な方法を解説したいと思います。
以下の手順を試してみてください。
左下のWindowsマークをクリックし、Microsoft Storeを開いてください。
メニューに出てこない場合はMicrosoft Storeと検索すれば出てくると思います。

上部の検索窓にPowerToys
と入力すると画像のようにMicrosoft PowerToysというアプリが出てきます。

Microsoft PowerToysを選択してインストール
ボタンをクリック。

インストール
「PowerToysへようこそ」の画面になったら、左のメニューから「Keyboard Manager」をクリック。
そして、下の方にある「設定を開く
」ボタンをクリックすると設定画面に移ります。

「Keyboard Managerを有効化する」の項目をオンにすると有効化されます。
キーの再マップの右のアイコンをクリックすると設定画面に遷移できます。

※選択
ボタンをクリックした後、CapsLockキーを押下することで認識されるキーを特定し簡単に選択することができます。私の場合はCapsLockを押すとVK 240というのが認識されました。
しかし、「VK 240→Tab」だけを設定しても反映されなかった(不具合?)ので、下記のように2つの再マップを設定することでCapsLockキーをTabキーに置き換えることができました。
- 変更するキー(設定画面左)にVK 240を選択(
選択
ボタンからCaps Lockキー押下でも選択可能) - 送信するキー(設定画面右)にTabを選択(
選択
ボタンからTabキー押下でも選択可能)
+ キーの再マップの追加
ボタンをクリック
- 変更するキー(設定画面左)にCaps Lockを選択(セレクトボックスから選ぶ)
- 送信するキー(設定画面右)にTabを選択(
選択
ボタンからTabキー押下でも選択可能)

置き換えるキーの設定ができたら、OK
をクリックで挙動を確認してみてください。不具合が起きた場合はゴミ箱マークで設定を削除した後に再起動して元に戻ったか確認しましょう。上記のようにキーの再マップを複数設定することで不具合を回避できることがあるので参考にしてください。
以上の方法でTabキーをCapsLockで代替することができます!
まとめ
Tabキーが反応しない問題は、ハードウェアとソフトウェアのどちらかに原因がある可能性があります。
今回の解説をもとに、問題の原因を特定して、適切な解決策を見つけましょう。
- 問題の切り分け
スクリーンキーボードや別のキーボードを使って、問題がハードウェアなのかソフトウェアなのかを特定します。 - ハードウェアの問題
キーボードのクリーニングや、破損した部品の交換が効果的です。
部品の交換が難しい場合は、本記事でご紹介しているTabキーをCapsLockで代替する方法を検討してみてください。 - ソフトウェアの問題
Windowsの設定やドライバーの問題が原因であれば、設定の調整やドライバーの更新が解決策となります。
ソフトウェアの競合が疑われる場合は、セーフモードでの確認や不要なソフトウェアのアンインストールが有効です。 - TabキーをCapsLockで代替する
キーボードの故障などでやむを得ずすぐに解決できない場合はTabキーをCapsLockで代替する方法がおすすめです。PowerToysというアプリで簡単に設定できます。
この記事が参考になって、Tabキーの不具合が直れば幸いです。
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買い替えの際はぜひ下記の記事を参考にしてみてください。